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ホームズシリーズ短編集「シャーロック・ホームズの冒険」の最終話12話目「椈(ぶな)屋敷」。
シャーロック・ホームズの冒険の最後を飾るにふさわしい読み応えのある物語となっております。
事件の起きた年月日は不明ですが(春になったばかりという記載のみ)、ボヘミアの醜聞、花婿失踪事件、青いガーネット、捩れた男、花嫁失踪事件よりも後の事件です。
ということは、ワトスンは結婚しているはずで、ホームズとは別に暮らしているはずですが、朝食を一緒に食べたり、寝室へ行こうとしたときに電報を受け取ったり、と、まるで一緒に暮らしているかのような描写が続きます。
ワトスンの結婚後もこういった二人のやり取りが読めるのは、嬉しい限りです。
小学校のころからホームズにはまり、40代の今また読み返している管理人が独断と偏見でお送りしております。プロフィールはこちら→最初の挨拶
- この記事で分かること
- 過度なネタバレはせずに、シャーロック・ホームズシリーズの短編小説「ぶな屋敷」について、基本情報・あらすじ・事件概要・感想・管理人あさもりがチョイスした名言を知ることができます。
「ぶな屋敷」はこんな人におススメ!
- 観察眼と行動力に長けている女性キャラが読みたい!
- ホームズとワトスンが最初から一緒に関わっている事件が好き
それではどうぞ!
「ぶな屋敷」が収録されている短編集はこちら!↓↓
「ぶな屋敷」基本情報
原題 | The Adventure of the Copper Beeches |
収録本 | シャーロック・ホームズの冒険(短編集)12話目 |
発表順 | 14番目/60作品中(1892年6月) |
一口メモ | 好奇心旺盛、行動力と観察眼に長けているヴァイオレット嬢が魅力的! |
登場人物
登場人物を紹介するよ!
- シャーロック・ホームズ
- ジョン・H・ワトスン
- ヴァイオレット・ハンター(依頼人・家庭教師)
- ミス・ストーパー(家庭教師紹介所の経営者)
- ジェフロ・ルーカッスル(家庭教師を依頼)
- ルーカッスル夫人
- アリス・ルーカッスル(ジェフロの前妻との娘)
- エドワード・ルーカッスル(現ルーカッスル夫人との息子)
- トラ―(ルーカッスル家の召使い)
- トラ―夫人(ルーカッスル家の召使い)
- カルロ(ルーカッスル家の犬・トラ―にしか扱えない)
あらすじ
春になったばかりの、まだうすら寒い朝のこと。
長い髪を持つ若い女性、ヴァイオレット・ハンターがホームズを訪ねてきた。
質素ながらもきちんとした身だしなみをしていて、態度もきびきびとしている。
職業は家庭教師。
前の雇い主が転勤で引っ越したため、家庭教師紹介所で新たな雇い主を求めていた。
先日、ジェフロ・ルーカッスルという肥った愛嬌のある男に気に入られ、ぜひ息子であるエドワードの家庭教師をお願いしたい、とのこと。
報酬は驚くほど高く、前の雇い主は年48ポンドだったのに対して、なんと年100ポンド!
しかし、それには条件が。
- 指定した服を着てほしい
- 指示のとおりに座ったり本を読んだりしてほしい
- 髪を切ってほしい
ヴァイオレットはこの仕事を受けてよいものか判断がつかず、ホームズへと相談に来たのだった。
いったいヴァイオレットの身になにが起きようとしているのか?
ルーカッスルはなぜこんな条件を出すのか?
勇敢で行動力と観察眼に長けている、魅力的なヒロイン登場!
今回は、できるだけネタバレなし。
「ヴァイオレットの冒険」をお楽しみください!
事件の概要
事件の概要をまとめるよ
とにかく怪しさ満載だね
ヴァイオレットが一度断ると、報酬を年120ポンドに釣り上げたんだ
120ポンドっていくら?
約288万円にゃ♪
えーーーーーーー!
ルーカッスルはそこまで報酬を出してでも、面接で一目見ただけのヴァイオレットにどうしても家庭教師に来てほしいということですね。
事件の匂いがプンプンします(笑)
今回は、ネタバレしたくないんですよね。
ドキドキハラハラもんのヴァイオレットの冒険をぜひ読んでほしい!
感想・・・?
はい、感想のコーナーですが。
ネタバレしないで感想書くって、結構ムズイ。
どうしよう
どうすればいいと思いますか?
今回は、
そうねぇ、
感想書かない!(笑)
まぁね、私がネタバレしなくても、ググっちゃうと出てくるんだけどね。
便利な世の中なんですけど、物語はやはりネタバレなしで読みたい派なんですよね。
まぁ、軽く書くならば、あさもり的にはとにかく大好きな作品のひとつ、ということです。
ぶな屋敷:名言
今回はふたつご紹介します
なんとかネタバレにはならない箇所から抜き取りました。
少しでも椈屋敷の魅力が伝わるといいな。
それではどうぞ!
材料材料材料材料
「材料だ、材料だ、材料だよ! 粘土がなくて煉瓦が作れるもんか!」とどなるのだった。
そのくせそのあとではかならず、自分の妹ならけっしてあんな家へやりはしないとつぶやくのがきまりだった。
シャーロック・ホームズの冒険/椈屋敷・新潮文庫・延原謙訳より
これもホームズは何度も言っています。
データ、という言葉を使っていたりもしますね。
データがないうちに推理はしない、ということ。
そして、無視できない「妹なら」発言。
原作ホームズには妹は出てこなかったと思います。
マイクロフト、という兄は登場します。
ちなみに、今ググってみますと、ホームズの妹という設定で映画?が作られていたようですね。
「エノーラ・ホームズの事件簿」というようです。(コナン・ドイルの原作ではありません)
ご興味のある方はチェックです!
人知れず罪悪が行われるだろう
今回の事件の舞台は、畑のあいだに点々と家が建っているさわやかで美しい田園です。
ワトスンはその景色を見てとても美しいと感動しますが、ホームズは違いました。
この平和そうな家が点在している田園こそ、ロンドンの裏町よりも恐ろしい悪事が行われていると言うのです。
「嚇かしなもんか。それにはちゃんとした理由があるんだ。都会では法律の手が届かぬところにも、世論の力というものがあって、代わりをつとめてくれる。どんなにひどい裏町へはいっても、子供の苛められる泣き声とか、酔っぱらいのなぐりあいの物音とかは、必ず隣り近所の同情をひき、憤慨をかもすものだ。
シャーロック・ホームズの冒険/椈屋敷・新潮文庫・延原謙訳より
家が近くにあれば、不審な声や音を聞いた他の住人が、しかるべき機関へと通報してくれるだろう、というホームズの言葉。
けれどもあの寂しい家々を見たまえ。みんなはなればなれにひろい地所にそれぞれ独立していて、多くは法律のほの字も知らないような無知な人たちが住んでいるのだ。そういうところでひそかに悪事が行われていたとしてみたまえ。おそらく何年でもその秘密は埋もれたままで、世に知られることはないにちがいない。
シャーロック・ホームズの冒険/椈屋敷・新潮文庫・延原謙訳より
金田一耕助シリーズが頭に浮かびました。
金田一といえばみなさんはどの俳優さんを思い浮かべますか?
私は石坂浩二さんと古谷一行さんです。
年代がバレてもいい方は、コメントで教えてください(笑)
たしか八つ墓村だったと思いますが、頭にろうそく?懐中電灯?を付けた男が走ってくるシーンが、子供のころトラウマでした。
なんとか画像を見つけようと検索してたらこんなの出てきた(笑)
部屋に置いてあったら、夜中にうなされる自信ある(笑)
あれ、何の話をしていたんでしたっけ?
あ、名言でしたね。
すごく話がそれてしまいました。
申し訳ございません。
ぶな屋敷の感想と名言:まとめ
シャーロック・ホームズシリーズ短編「ぶな屋敷」について書いてきました。
簡単にまとめますと、
「ぶな屋敷」のまとめ
- 家庭教師に来てほしいが、髪を切ってほしい
- 家庭教師に来てほしいが、指定された服を着てほしい
- 家庭教師に来てほしいが、指示のとおりに立ったり座ったりしてほしい
- という怪しさ満載の条件に飛び込んだ、魅力的な女性依頼人の冒険物語!
「ぶな屋敷」はこんな人におススメ!
- 観察眼と行動力に長けている女性キャラが読みたい!
- ホームズとワトスンが最初から一緒に関わっている事件が好き
こんな感じですか。
いまだかつてこんなにも中身のない物語紹介があったでしょうか。
誰がこんな中身のない記事を最後まで読んでくれるのでしょうか。
そしてこんな紹介で「読みたい!」と思ってくれる希少な方は、果たしていらっしゃるのでしょうか。
いやね、本当に、マジで、ヴァイオレットの冒険、ぜひとも読んでほしいです、おすすめです!
読んだよってコメントだけでも嬉しいです!
「ぶな屋敷」が収録されている短編集はこちら↓
もうすでに読んだよっていう方は、他の出版社を読んでみてはいかかですか?
3つの出版社を比べてみた【新潮文庫・光文社文庫・創元推理文庫】シャーロック・ホームズシリーズ原作
それぞれ個性があって、とても面白いですよ!
コメント一覧
あさもりさんの影響でホームズを読み始めたのですが更新が止まってしまっていて残念です。またお暇な時間があればあさもりさんの独特の口調での感想を見せてください!
ホームズイレギュラーズさん、コメントありがとうございます!
シャーロックホームズの世界へようこそ!!(いかん、めちゃくちゃ嬉しいですありがとうございます)
いつになるやら分かりませんが、必ず更新再開しますので、もうしばらくお待ちください。。。
あさもりさんが短編集シャーロックホームズの冒険の中で一番好きな作品はなんですか?
コメントありがとうございます!
シャーロックホームズの冒険で一番好きな作品・・・迷います(笑)
椈屋敷は子供のころと印象が違って読めて、新鮮で面白かったですね